本日発売のサンデー毎日で「立憲 原田和広議員が警鐘『当事者たちの声を聞け』」
今日1月5日発売のサンデー毎日(1月18・25日号)で、立憲の原田まさひろ衆議院議員のインタビュー記事が5ページにわたって掲載されています!
インタビューの中で原田議員が、現在U-NEXTで配信中の、スウェーデンの買春処罰法によるセックスワーカーへの弊害を告発したドキュメンタリー映画「ぜんぶ売女よりマシ」(56分)をぜひ観てほしいと、紹介して下さっていましたので、以下、私のこの映画の解説を載せます。
●セックスワーカー殺しの買春者処罰法を告発する映画「ぜんぶ売女よりマシ」
スウェーデンの買春者処罰法において、セックスワーカーは救済されなければならない対象で、他の人より劣った存在とされています。そういった法律の考え方が社会福祉サービスにも反映されています。
そのためスウェーデンでは、セックスワーカーであること、たったそれだけの理由で、社会福祉事務所から「子育てする上で責任能力のない不適切な親」と判断され、親権を得られないということになっています。たとえ子育てに何ら問題がなかったとしてもです。
映画「ぜんぶ売女よりマシ」は、このような“スウェーデン・モデル”といわれる法律のように社会化された理念によって、子どもの親権を元パートナーに奪われ、子どもを取り戻す闘いの過程で元パートナーに殺害されたセックスワーカー、エヴァ・マリーさんの事件と、買春者処罰法の弊害をあぶり出したドキュメンタリーです。
映画では、生前のエヴァ・マリーさんご本人の語りのほか、母親や同僚、弁護士、セックスワーカー団体代表、議員、研究者など、サバイブしてきたエヴァさんを知る人々の証言によって構成され、彼女が“スウェーデン・モデル”の法律の犠牲者と言われる所以が明らかにされていきます。
様々な立場の関係者がエヴァさん殺害事件を検証することで、セックスワーク/ワーカーに対する差別と偏見が、いかにして当事者を暴力や殺人の被害者にしていったのかが見えてきました。社会的資源、社会関係資本を操れる立場の人々が、セックスワーク否定の考え方に基づいて、仕事をするようになっている構造的な問題がそこにはあります。
セックスワークをする人間なんかに自分の子どもを育てられたくないという元パートナーの賤業意識。
セックスワーカーに親権を認めなかったことを未だに撤回・謝罪しない社会福祉事務所。
買春者処罰法が問題だと認識しながら、まわりの顔色を窺い、党の利益を優先し、買春者処罰法に反対しなかった政治家たち。

(上の写真は、スウェーデンの買春者処罰法に反対票を投じた、現・欧州議会議員で中央党のフレドリック・フェダーリー議員が、当時同僚議員から言われた言葉を紹介している場面)
買春者処罰法の考え方は、社会福祉、社会規範、女性観、母親観、政治家に浸透し、一人のセックスワーカーを疎外させ、ソーシャルワーカーや政治家をネグレクターにし、加害者の暴徒化を許し、エヴァさんは殺されました。
エヴァさんは殺される前、どうすれば社会福祉によるセックスワーク差別をなくせるのかネットでいろいろ調べていたそうです。そして見つけたのが、セックスワーカーの労働組合Rose Alliance代表のPye Jakobssonさんでした。彼女にとってPyeさんは、「セックスワーカーに対して、“犠牲者”とか“自滅の道を選んだ人間”という見方をしなかった初めての人」だったと言います。

(写真は、セックスワーカーとしての思いを語るエヴァさん)
この映画は、多くの人々に観てもらいたいと思います。上映会(&買春処罰法の専門家や当事者による解説付き)や勉強会を開催したい国会議員さんがいらっしゃいましたら、開催準備からお手伝いしますので、お気軽にお声かけ下さい。
また、上記のU-NEXTで観れるドキュメンタリー以外では、殺されたエヴァ・マリーさんとトランス女性のDoraさんのドキュメンタリービデオ「Jasmine and Dora 4-Ever」もあります。
その他、関連サイト、記事として、
「セックスワーカーに対する暴力を終わらせよ:今すぐ完全非犯罪化を ジャスミンとドーラを偲んで。2013年7月19日の国際抗議デー」のサイト
セックスの購入を犯罪とするスウェーデンのモデルは危険です:欧州議会はそれを拒否すべきだった(2014年2月27日huffingtonpost記事)
SWASHが運営するセックスワーカー向け情報サイト「赤い傘」の買処罰法の問題特集
買春処罰化反対署名にご協力下さい

